3月になった。
理仁はクアンタムに応募するため論文の書き直し。
私は新しい論文のテーマ相談。
忙しい日々がやっと少しだけひと段落して、春が確実に近づいてきている。
李さんとガルシアさんは春休みを利用して故郷に帰った。
静かな研究室。
教授との面談から戻った私を見て、理仁が口を開いた。
「教授、なんだって?」
「範囲が広過ぎるって」
またダメだった。
やっぱり、私一人だと研究はそんなに好きじゃないかもしれない。
理仁が私を見て笑う。
「大丈夫?卒業できるの?」
言葉は凶器だ。
「できなかったらどうしよう」
椅子に座って天を仰ぐ。
理仁が立ち上がった。
私のところに来て励ましてくれるのかと思いきや、ドアの方に向かう。
「俺も相談してこよー」
そう言ってフラリと教授室に消える。
もうすぐドクター2年。
一難去って、また一難。
私の院生活は、無事に終えられるのでしょうか。
理仁はクアンタムに応募するため論文の書き直し。
私は新しい論文のテーマ相談。
忙しい日々がやっと少しだけひと段落して、春が確実に近づいてきている。
李さんとガルシアさんは春休みを利用して故郷に帰った。
静かな研究室。
教授との面談から戻った私を見て、理仁が口を開いた。
「教授、なんだって?」
「範囲が広過ぎるって」
またダメだった。
やっぱり、私一人だと研究はそんなに好きじゃないかもしれない。
理仁が私を見て笑う。
「大丈夫?卒業できるの?」
言葉は凶器だ。
「できなかったらどうしよう」
椅子に座って天を仰ぐ。
理仁が立ち上がった。
私のところに来て励ましてくれるのかと思いきや、ドアの方に向かう。
「俺も相談してこよー」
そう言ってフラリと教授室に消える。
もうすぐドクター2年。
一難去って、また一難。
私の院生活は、無事に終えられるのでしょうか。