と、私が考えているうちに話はどんどん進んでいた。如月くんがオッケーを出し、みんなから同意の声が出て、先生から、


「お願いします。」


と言われていた。 まじか、これから二人で一年やるのか。一緒にやれてうれしいけれども、驚きの方が大きい。

後から聞くと、如月くんはやろうか迷っていたけど、イマイチ自信が無かったらしい。でも、一ノ瀬君に推薦されて、やってみようと思えたんだって。

先生曰く、学級委員の主な仕事は、点呼・整列・学級会の時の仕切り、あとは、たまにある会議に参加するといった感じらしい。一見楽そうにも見えたけど、毎日やったら大変だろうな。

一時間目の休み時間が終わった後、すれちがいざまに


「桐生、よろしくな。」


と如月くんに言われた。

ん?名字呼び?

如月くんは女子のことをみんな下の名前で呼んでいるはずなのに、、、(一年生の時の一番初めに女子みんなからお願いされたらしい)。

私はそういうファンみたいのじゃないから名字呼びなだけかな。深い意味はないだろうし、気にすることはない。

これから如月くんと二人でこの2年3組をいいクラスにしていきたいな。




そんなこんなで、学級委員を如月くんとやることになったんだけど、案外うまくいっている。
 
思っていたより女子からのプレッシャー的なのも少なく、「がんばれ!」、と応援してもらえているんだ。

そして今日は、初会議の日。お昼休みに、如月くんと二人で一緒に会議室へと向かう。


「ちょっとドキドキするね」


と、私が話しかけても、


「うん。」


としか返ってこない。普段は色んな女子としゃべってるのに、、、。今日、たまたま疲れちゃってるだけかな。


ーガラガラ


ドアを開けて会議室に入る。

私の学年は五組まであるんだ。私たちは三組。

もう席についていたのは、一組と四組の学級委員さんと、学年主任(一組)の先生。

高2にもなったから、みんなほとんど顔見知り。その場にいたみんなで、全員揃うまで話して待っていた。

それから少しした後、、、。
 

「じゃあ全員そろったので、始めていきます。まず自己紹介。私は一組の担任の井森 大輝(いもり だいき)です。」
 

みんなが一言ずつ、一組の子から順番に自己紹介していった。
 
そのあと、先生が


「学年の目標を決めたいので案を考えておいてください」


と言ってみんなに紙を配り、会議は終わりになった。

また一週間後、みんなで集まるみたい。