「桜餅、、、完成!」


「やったな。」


今日は2人で公園に遊びに行ったあと、家に来て桜餅を作っていたのだ。

早速、二人で食べてみる。


「美味しい~!」

「そうだな。」


窓の外には、桜の花びらが舞っている。もう今日は、3月21日だし、おかしくないか。


「あ、ほっぺたにお餅くっついてる。」

「えっ、、、」

「はい、取れた。」

「ありがとな。」


目の前には、ニコニコ笑顔。


ーギュっ


「えっ!?」

「もう無理っ、我慢できない!かわいいすぎる。陽のこと、大好き。」

「私もだよ。」


少し見つめあって、それから、二人の唇がそっと、触れた。胸がどきどきして、はち切れちゃいそうだった。真ん前には、真っ赤な顔をした大好きな、大好きな人がいる。


「ずっとずっと、大切にする。」

「私も、大好き。」


それからもう一度だけ、キスをした。


この恋も、キスも、とろけちゃうほど甘くって、しょっぱいくらいに初々しかった。二人で一緒に作った、桜餅のように。







ファーストキスは、桜の味がした。