桜味の初恋





それから、一か月後。


「はい、お返し。」


目の前には、おしゃれな紙袋。


「今日、ホワイトデーでしょ。すっごい美味しかった、チョコ。ありがとな。」


そうしゅうくんに言われた。

そう、今日はホワイトデーなのです!でも、今日って、週末なんだよね。まさか家までわざわざ渡しに来てくれるなんて。


「ありがとう。チョコ、喜んでもらえたみたいでよかった。」


私が言った。

それから、奥から一ノ瀬くんと佐伯くんもひょっこり顔を出した。


「ねぇ、陽。南見と小川もいる?先に寄ったんだけど、いなくてさ。」

「あー、いるいる。」


私はそう言って、二人を呼びに行った。

今日は私の家でだらごろゲームをしていたのだ。
やっほー、と二人とも言ってから、どうしたの?と聞いた。


「あ、バレンタインのお返し。」


ホイと、一ノ瀬くんが渡してくれた。


「あ、二人にも。はい、チョコ、、、じゃなくて二人はマフィンとクッキーだったな。うまかった。」


といい、しゅうくんが。


「俺も!スッゲーうまかった。」


それから佐伯くんも渡してくれた。
私たち三人は、ありがたーく受け取っておいた。


「男の子に渡すの初めてだったんだ、美味しかったならよかった。」


華が微笑みながらそう言った。

そうなんです。私たち、全員彼氏なんていたことなかったから。


「じゃあ、俺らはこれで。」


そう言って、三人とも帰っていった。
じゃあね、と私たちも手を振って、見送った。


ーバタン


私はドアを閉める。


「中、なんだろね。」


華がワクワクしながら早速中をのぞいていた。


「うっわー、可愛い!」


私も取り出してみてみる。

初めに開けた、しゅうくんのところには、イニシャルの”H”が入ったネックレスと、キーホルダー、それから手作りのマカロンが入っていた。

一ノ瀬くんと佐伯くんのには、おしゃれでおいしそうなお菓子が入っていた。


「やっぱ、如月センスいいね。」


朱里がそう言った。二人のところには、手作りマカロンと可愛い手鏡が入っていたみたい。


「うわーーー!!!これは、コレはあの、超レアな焼き菓子!!!こっちは、激レア羊羹だ!!!」


突然、超がつくほど目をキラッキラさせながら、華が言った。華は三人の中でも、グルメ王である。


「そういや、一ノ瀬詳しかったよね、そうゆうの。勉強会の時、わざわざスーパーまで行って見つけたんだから。」

「佐伯くんの羊羹は、一ノ瀬くんに教えてもらったのかな?」


私は疑問に思って、言ってみた。


「そうだと思う!!これ、スゴ!ヤバ!めっちゃ興奮!!!」


超超々ハイテンションで、華が言った。

華は、グルメの話になると、普段の華からは想像がつかないほど興奮しだして、語彙力が小学生レベルになる。