「わー!同じクラスになれたね!」
という声と、
「最悪、別のクラスじゃん。」
という声が色々なところで聞こえている。
そう、今は新学年が始まってみんなでクラス表を見ているところ。
私、桐生 陽は、今日から高校二年生。
今は、友だちの華と朱里と一緒に、クラスを確認している最中。
「一組と二組はいないね。次、三組。」
朱里がそう言って三人で一個づつ確認していく。
「あった!」
私たちの指先にあったのは、、、小川 華という名前。そこから二、三人先にあった名前は、桐生 陽。これで、私と華が同じクラスなのは確定した。あとは朱里だけ。ドキドキしながら一気にマ行まで飛んで、一個づつ指でなぞりながら確かめていく。
ードックンドックン
「あった~!」
思わず三人の声がハモった。指先には、南見 朱里という名前。
これで、二年連続で三人同じクラスになることがわかった。
「やったー!」
朱里が言う。
「私だけ違ったらどうしようかと思った!」
あー、よかったと三人で胸をなでおろす。これで無事に、高校二年生も友だちと一緒の楽しい学校生活がおくれそうだ。
今のような会話は、どんな学校でも必ずあると思う。
ところが私たちの学校では、友だち以外に確認しなければならない人がいる女子が多い。
「(如月)柊樹くん/(佐伯)優斗くん/(一ノ瀬)蒼くんと一緒だ〜♡」
なのです。(もちろんこの逆で、クラス離れた〜これから1年間頑張れない、と言う声も沢山聞こえますよ。)
つまり、この3人がとても人気で、モテているということ。
この人気の理由の九割は、イケメンだからである。やはり女子はイケメンに目が無いのだ。まだ二年生だが、すでにこの学校の中心人物、って感じがする。
ちなみに私たちは如月くんと、去年同じクラスだった。
私も、”友だち”として一緒だと楽しいなぁとは思う。それくらい三人は性格も素敵な人なのだ(これが残り一割の人気な理由)。
噂によると、一日一回必ず、三人とも告られるらしい。いやぁー、ほんと凄いなぁ。
まぁ、うちの学年はこんな感じでいつも賑やかで、とっても仲良しです。
そのあと私たちは、ワイワイしゃべりながら、教室に向かった。ゆっくり向かったから、チャイムには間に合ったけど、他の子と比べて着いたのは少し遅かった。