それから私たちは、二時間ほど、勉強をしていた。
すると朱里が、


「もう無理、疲れた。一回休憩はいるね~」


と言ってソファにダイブした。


「もう疲れたの、はっや」


という(ちょっと冷たい?)一ノ瀬くんに対して、佐伯くんは


「みんなで休憩する?もう三時だし。」


と優しく言ってくれた。

やった、一回休憩タイムだ!私は思いっきり腕をのばす。


「そうだ、お菓子食べよう!」


と朱里が言ったが、お菓子ボックスには何も入っていないみたいだった。


「ごめん、こないだ食べきっちゃったの忘れてた。みんなで作る?」

「いいね!」


と華がすぐに答えた。


「柊樹も、料理得意なんだよ。」


と、一ノ瀬くんが言った。

知らなかった。意外だ。でも、美味しいお菓子作ってもらえるかも、、、。そんなことを思いながら、微笑んでいたら


「陽も手伝うんだよ。上手いじゃん、陽も。」

「え、私!?」


華と朱里に言われた。

まぁ、苦手じゃないけど、そんな、自慢できるほど得意ってわけでも、、、。


「へぇ―そうなんだ。食べてみたいな、陽ちゃんの料理。」


佐伯くんにそう言われてしまった。


「はーい、じゃあ決定!俺たち、ちょっとコンビニ行って他のお菓子買ってくるから、その間に作っといてもらってもいい?あー、ほらやっぱりスナック菓子も欲しいなー、って思って。」


一ノ瀬くんがさっさと決めてしまった。


「待って、私たち何してればいい?」


華が一ノ瀬くんと佐伯くんに聞いた。


「え、四人で行こうと思ってたんだけど。コンビニ。」

「あっ、そうなの。分かった!じゃあ、行こ!」


そう言って四人は出て行ってしまった。つまり今、如月くんと私が朱里の家に二人きりってこと。え、ヤバ!何話そう、、、。

普段は、学級委員のことしか話してないから、こういう時どうすればいいのかさっぱり分からない。話題話題、、、えーっと。


「おーい、どうした?」


あ、ヤべ。考えてるうちに止まっていた。


「あー、うん。何でもない。」

「そう。あと、お菓子何作りたい?クッキーとマフィンなら材料あるから作れそうだけど。」


いつの間にか、棚見てるし!はやっ、、、如月くんも朱里と一緒でやることが早いな。

時間的に、マフィンの方がいいかな。だって、クッキーどんなに急いでやっても2時間半くらいかかっちゃうもん。そう、如月くんに伝えると、やっぱそっちの方がいいよね、と言ってくれた。

早速、準備準備。えーっと、ホットケーキミックスでしょ。それから、卵と牛乳と、、、。一通り、材料を用意した。