え、そんなこと思うっておかしくない!?なんで、なんで、なんで!?

、、、きっとこれは、恋だ。どこか冷静に理解している自分がいた。
 

私は、心の中にもやもやが広がっていくのを感じた。 自分の気持ちに気づけた日の帰り道も、もちろん私は華と朱里と帰っていた。
 
いつもは大した話じゃないのだが、今回はいつもと少し違った。それは、コイバナだからである。もちろん内容は、私のことについてだった。
 

「えー、めっちゃ急じゃん、如月のこと好きになったの。」


朱里にそう言われて、言った張本人の私もうなずく。


「本当に何の予兆もなかったの?」


華に聞かれてコクリと、またうなずいた。
 

だって本当に、如月くんのことを好きになっていたの、今さっきまで気が付いていなかったんだもん。


「私自身だって、気が付いたときそりゃびっくりしたよ。」

「へぇー。でもうらやましいな。私も好きな人できたことないし。」


華がそう言ったのに、朱里も同意した。
 

「じゃあさ、何でも相談してね!経験したことはないけど、ドラマとマンガで知識は豊富だから!」


朱里が胸をそらせて、自信満々に言った。


「私もっ!まだそういうのはよくわかんないけど、全力は尽くすから。」


華が笑顔でそう言ってくれた。
二人とも頼りになるなぁ。


「ありがと。」


そう言って私は二人に微笑んだ。 
 
二人に話したらなんだか安心できたし、がんばれって応援してもらえたのがうれしかった。
あんなに人気の如月くんだから、99.9パーセントかなわない恋。それでも、残りの0.1パーセントにかけて頑張ってみよう、そう思いながら華と朱里とたわいもない話の続きをしながら残りの帰り道を歩いた。