「あの、今ここにいる役員さんで全員ですか……?」

正道くんの姿がいっこうに見当たらず、気になっていた。



「いえ。生徒会長が不在です。もうすぐ戻ってくると思います。会長が来て全員が揃ったら、生徒会の皆さんに新役員として自己紹介をお願いしますね」



もうすぐ、正道くんに会えるんだ……。




「は、はい……!」



なんだか、改めて緊張してきたっ……。

正道くん、私のこと気づいてくれるかな……。


あはは、さすがにこの姿じゃ、厳しいかな……。

でも、正道くんなら……。



『カレンは僕のすべてなんだ。カレンは誰よりも、素敵なアイドルだよ』



いつだって応援してくれていた正道くんとの会話を思い出し、頰が緩みそうになる。

正道くんなら、もしかして……。



――ガチャッ。



生徒会室の重厚な扉が、ゆっくりと開く。

その奥から……会いたかった人の姿が現れた。