柔らかい笑みを浮かべ、優しくそう言ってくれる陸くん。

たまに怖い顔をしているけど、陸くんは根はきっといい人だと思う……!

私にも優しくしてくれるし、悪い人じゃないのは確かだ。

そう思った時、陸くんが急に顔を近づけてきた。


え……?


肩に、陸くんの手が添えられる。

そのまま陸くんは私をぐっと引き寄せ、耳もとに唇を近づけてきた。



「同じ生徒会の仲間として、仲良くしようね」



甘く囁くような言い方に、とまどってしまった。



「え、えっと……う、うん!」

「ふふっ。花恋、華奢だね」

「そ、そうかな……?」



耳もとに、陸くんの息がかかる。

ど、どうしてこんな至近距離……?

なんだか、色仕掛けでもされているような気分。

照れるシチュエーションなのかもしれないけど、私の場合、ドラマ撮影で俳優さんとの共演もあるし、顔がいい人との至近距離に対しても耐性がある。