休み時間に何度か話しかけようともしたけど、女の子たちの冷たい視線に気づいて断念した。

どうやら、私は編入初日から浮いてしまったらしい。



「こいつ、生徒会入ったから女子から疎まれてるんだろ」



蛍くんが、さらりとそう言う。

う、疎まれてるって……悲しいっ……。



「なるほどな~。女の世界は生きにくそうやなぁ」



まっすぐに哀れみの眼差しを向けられ、苦笑いを返した。



「しゃーない、俺らが一緒に食うたるわ」



えっ……!



「おい、勝手に……」

「ええやん。こいつ生徒会やけど、悪い奴ちゃうし」

「……はぁ……」



蛍くん、すっごく嫌そうっ……ほ、本当にいいのかな……?



「俺ら食堂行くから、花恋も行くで」



笑顔でそう言ってくれた響くんに、胸がじーんとする。



「う、うん……!」



響くん……なんていい人っ……。