ええっと、……。
「あの、お昼ご飯って教室で食べてもいいの?」
この学校のルールがわからず、響くんに聞いた。
「おう、いいで。まあほとんどの奴が食堂やけどな」
あ、だからみんな教室から出ていったんだ……。
「ありがとう」
私はお弁当を作ってきたから、教室で食べてしまおうとカバンから取り出した。
いつか、一緒にお弁当を食べる友達ができたらいいな……。
「……お前、ひとりで食うん?」
お弁当を取り出した私を見て、響くんが哀れみの目を向けてきた。
「あ……う、うん」
「まだ友達できてへんの? 俺ら以外と喋ってないん?」
うっ……。
直球で聞いてくる響くんに、胸が痛んだ。
ま、まだ、編入したばかりなだけだからっ……これからきっと、女の子の友達がたくさんできる……はずっ……!