そして……ふっと、微笑んだ。

今、目が合った……?



「「「きゃあ――!!」」」



いっせいにあがった、女の子たちの黄色い声。

あまりにも大きな声に、思わず両手で耳を押さえた。



「こっち見て微笑んだ!!」

「ちょっと、あたしを見たのよ!!」

「あたしよ!!」



伊波さんの笑顔で悲鳴が……ほ、ほんとにすごい人気なんだっ……。

きっと、私に微笑んだわけではないだろうし、気にしないでおこう。



「ほんと、FSは憧れの存在だよね~!」

「はぁ……あたしもいつか生徒会に入りたい……」



生徒会……FS……。

私が思っていた以上に、学園にとって憧れの存在なのかもしれない。



「でもやっぱり、会長は段違いだよね……!」



会長?って、生徒会長……?



「ほんとほんと。一度でいいから話してみたい……!」