極上男子は、地味子を奪いたい。①〜トップアイドル(♀)正体を隠して編入する〜

そして、中学校を卒業すると同時に、ついに私はアイドルを辞めて、芸能界から引退した。それが、半年前のことだ。



『私、カレンは……芸能界を引退します!』



そう宣言してからは、もう1年が経つ。

最初は電撃引退をするつもりだった。

引退宣言をしたら、ほかの事務所から声がかかったり、ファンや業界から引き止められるだろうから……って。

その後の仕事でも、根掘り葉掘り聞かれるだろうから、宣言してすぐに引退をするのがベストだってことになったんだ。

でも……それだけはしたくなかった。

だって、突然辞めてしまったら、ファンの人たちが困惑してしまう。

こんな私をずっと応援してくれていたファンの人たちには、せめて引退することを事前に伝えたかったし、引退するまでの期間、恩返しがしたかった。