心配そうに私を見つめる、美しい顔立ちをした男の人だった。

わっ……。

さっきのバイクで送ってくれたイケメンさんとはまた違う、中性的な……まさに美青年という言葉がぴったり合う男の人。

あれ、でも……私この人と、どこかで会ったことがある気が……。

って、考えている場合じゃない!




「あ、あの、私、編入生で……」



助けを求めるように、彼に駆け寄った。

なぜか彼は私を見て、困惑しているように感じた。

……ん?



「あ、あの……」

「……ああ、すみません。知っている人と、声がとても似ていて……」



あははと、困ったように笑ったその人。

声……?



「編入生が来ることは聞いていました。あなたのことだったんですね。もしかして……迷子ですか?」



理解が早い彼に、こくこくと頷く。

彼は私を見て、柔らかい笑みを浮かべた。



「災難でしたね。案内します」