極上男子は、地味子を奪いたい。①〜トップアイドル(♀)正体を隠して編入する〜

「そのためのカツラよ!」



う……カ、カツラ……。せめてウイッグって言ってほしいっ……。



「前髪も長いものを用意したから、これで顔が隠れるわ」



社長が、そのカツラを私にかぶせた。



「……まあ、これだったらわかりませんね」

「でしょう? どうみても、オカルト趣味でもありそうな格好だけど」



オ、オカルト……。怖いのは苦手っ……。

でも、確かにこのカツラ、すごいっ……。

長い前髪でメガネごと隠れるし、カツラっぽく見えることもない。



「本当はこれにプラスしてマスクもさせようと思ったんだけど……それじゃあ怪しいし、逆に目立つでしょ?」

「そうですね」

「いい? 花恋。このふたつ、絶対外すんじゃないわよ?」



社長に釘を刺され、私は「は、はい!」と返事をした。