24時の鐘と俺様オオカミ

「寝言は寝て言いやがれです」
「はいはい」


 罵ってやったのに彼はただ楽しげにくつくつと笑って、本当に、机に顔を伏せて居眠りを始める。

 もうすぐ、1時限目の授業が始まるというのに。


(……私には関係ありません。知らんぷり知らんぷり)



 ***



 知らんぷり……してやろうと思っていたのですが、


「大路君、次は移動教室ですよ」


 悲しきかな。
 なぜか、置いて行くという選択ができませんでした。