24時の鐘と俺様オオカミ

 素直じゃなくて、無表情で、冷たい私なんか……どうせただの、


(……っ、)
「ひーめーの」


 突然、背後から耳に吹き込まれた低い声。

 それに驚く気力すら、今はない。


「……なんですか、大路君」


 冷静に、いつも通り。彼を冷たくあしらった。

 振り返ると、彼は本当に私の真後ろ……というか、背中に張り付くように立っていて、


「さっきからずーっと呼んでたんだけど? 姫野サン」


 瞳に不機嫌の色を浮かべつつも、やや嬉しそうに口のはしを持ち上げる。