24時の鐘と俺様オオカミ

 なおも無視して、雑草抜きに励む。


「ふーん?」


 大路君は何やら独り言をこぼし、花壇の縁に腰かけた。

 そのまま、足を組みこちらをじっと見てくる。


(な、なぜ、見つめてくるんですか……!)


 できるだけ気にしないように、気づいていないふりをしてひたすら雑草を抜く。

 花のある場所以外が丸ハゲ状態になりかけた時、


「食う?」


 大路君はなぜか、飴を一つ差し出してきた。