―17段目の恋― あのときの君とまさかの恋に落ちるとき

龍道コーチが家を出る直前に父親から「天龍が大変だ。すぐに行って手伝ってこい」と言われ、透子は道連れにされたのだ。

何事かと思えば、5人いる従業員のうち2人から連絡があり、一人は歯が痛くて朝一番に歯医者に行ったがすでに患者がたくさん待っていて、ランチタイムには間に合いそうもないという。
歯を何とかしないことには痛くて皿も洗えないというのでどうしようもない。
もう一人は家の水道が壊れて水が止まらず、修理が終わるまでは家を出られないらしい。
それをなぜ龍道コーチの父親が知っているかと言えば、朝起きたら急に天龍の八宝菜とエビチリと鶏そばが食べたくなり、昼飯に配達してもらおうと陳さんに直接電話して、その話を聞いたらしい。
「悪いけど、人手が足りないから今日は配達できなのよ」と。

父親の電話に龍道コーチが「これから水之さんとデートだからダメだよ」と言うと、「それならちょうどいい。2人いればもっと助かるだろう。彼女なんだから手伝ってくれるよ。じゃ、よろしくな」と言って、桜子と同じように一方的に話をまとめて切ってしまったのだ。
似たもの夫婦だ。