「だって1分てどうよ、1分て。いくらなんでも少なすぎでしょ!」
「そこか……」
急な仕事の依頼にはエクストラチャージがつくもので、それが週末であればバイト代は高くつくものだと、透子も負けじと口をとがらせ抗議する。
「わかった。じゃあ3分進呈しよう」
そもそもいったいどういう計算法で天龍での透子の労働対価が龍道コーチの体1分になるのか、そこをもっと突っ込んだ方がいい。
しかし透子はそこには抗議せず、「3分でどんな練習ができるのか」と真面目に考えていた。
そしてどう考えてもたった3分でラリーが続くほど上達するのは無理だという結果を導き出し、腹がたってきた。
「もういい。その代わり天龍の陳さんにこのこと話して、陳さんからコーチのお父さんに『もうお付き合いはやめますので」って連絡してもらう。こんな意地悪でけち臭い人とはお別れします』って」
「おい、意地悪でけち臭いって……待て、冷静になれ。冗談だよ。そんなこと絶対、陳さんに言うなよ」
陳さんの威力はすごい。
透子は本気で狼狽えている龍道コーチを目を細めて睨み「もういいわよ、バイト代なんてもらうつもりもなかったし」と投げやりに言い、その投げやり加減にまた龍道コーチは狼狽えて、「違うんだ、うちのスクールは外で個人的にレッスンするのを禁じているんだ。それなのに社長の俺がやるわけにはいかないだろ」と言い訳をした。
「じゃあ初めからそういえばいいじゃない」
「そこか……」
急な仕事の依頼にはエクストラチャージがつくもので、それが週末であればバイト代は高くつくものだと、透子も負けじと口をとがらせ抗議する。
「わかった。じゃあ3分進呈しよう」
そもそもいったいどういう計算法で天龍での透子の労働対価が龍道コーチの体1分になるのか、そこをもっと突っ込んだ方がいい。
しかし透子はそこには抗議せず、「3分でどんな練習ができるのか」と真面目に考えていた。
そしてどう考えてもたった3分でラリーが続くほど上達するのは無理だという結果を導き出し、腹がたってきた。
「もういい。その代わり天龍の陳さんにこのこと話して、陳さんからコーチのお父さんに『もうお付き合いはやめますので」って連絡してもらう。こんな意地悪でけち臭い人とはお別れします』って」
「おい、意地悪でけち臭いって……待て、冷静になれ。冗談だよ。そんなこと絶対、陳さんに言うなよ」
陳さんの威力はすごい。
透子は本気で狼狽えている龍道コーチを目を細めて睨み「もういいわよ、バイト代なんてもらうつもりもなかったし」と投げやりに言い、その投げやり加減にまた龍道コーチは狼狽えて、「違うんだ、うちのスクールは外で個人的にレッスンするのを禁じているんだ。それなのに社長の俺がやるわけにはいかないだろ」と言い訳をした。
「じゃあ初めからそういえばいいじゃない」

