「心美さんって人の代わりが、
私なんかに務まるのかなぁ?」
アハハハと、
笑い声を足したけれど。
語尾はだんだん枯れ果てていって。
乾いた私の笑い声は、
わざとらしく響いてしまう。
――どうせ私は、
誰かの代わりでしかないんだよね?
私の瞳。
なんでこんな時に、
涙なんか作っちゃうかな?
あっ君だけじゃなく私も
過去の恋のトラウマがきつすぎて。
『一生、恋なんてしない宣言』を
してるはずなのに。
あっ君のこと、好きなわけじゃない。
この気持ちは、恋じゃない。
それなのに。
『心美さんの身代わり』
そう思うだけで
踏みつぶされたように心が痛むのは
じゃあ、なんでなの?
この答え、
誰に聞けば教えてくれる?



