ホワイトデー直後の、中学卒業式。 『勇君、第二ボタンちょうだい』 何の迷いもなく、両手を差し出した私に。 『すず……ごめん』 ブレザーに残るボタンの後を 申し訳なさそうに隠しながら、 勇君が言ったんだ。 『渡しちゃった…… さっき……椿に……』 勇君の口から、 双子のおねぇちゃんの名前が。 パニックだったよ。 なんで椿ちゃん? 彼女は私だよね? この状況が理解不能で。 いろんな感情がぐっちゃぐちゃで。 気づいたら、勇君を攻め立てていた私。