「その子に告白してから、
小、中学校といじめのターゲットにされてね。
長い前髪で顔を隠して。
極力、人と関わらずに生きてきたの」
「そうだったんだね……」
学園のアイドルで。
キャーキャー女子に囲まれている
今のあっ君からは
イジメられていた暗い過去なんて、
想像ができない。
「アイドルなんかになったら、
僕の闇に葬りたい過去、
ネットで拡散されちゃうでしょ?」
確かに。
「そういうの、嫌だったからね」
有名になればなるほど
あっ君の過去を知ってる人たちが、
好き放題SNSにアップしそう。
「僕は死ぬまで、
日の当たらないジメジメしたところで
自分の存在を消して生きて行くつもりだったし」
私の真横にいるのは、イケメンの王子様。
歩いていれば、女子が群がって。
自分だけに微笑まれたら、
胸キュンで倒れそうになるほど。
パーフェクトな容姿に恵まれて。
何の悩みもなくて。
キラキラなレッドカーペットを優雅に歩く、
神様に選ばれた人種だと思ってた。
でも、
悩みの無い人なんて、いるわけないよね?
人を見た目で判断している自分が、
恥ずかしくなっちゃった。



