「ごっ…ごめんなさい!
 唇も……触っちゃいました!」


 心からの反省込め込めで、
 私は頭をペコリ。



「やっぱり。
 素直な子が、一番かわいいね」




 良かったぁ。


 逮捕されていた手首が、やっと解放されたよ。

 許してもらえるっぽい。



 安堵のため息とともに

 ルンルン気分で顔を上げたのに……




「僕を騙そうとした罪、重罪だからね~」


 私の耳に、
 重低音の悪魔声を吹きかけられ。




「どうやって、償ってもらおうかな~?」


 毒を含んでいそうな瞳に、見つめられ。



 ――この人、悪魔だ。



 腰まである、私のゆるふわツインテールが

 バサバサバサ。

 恐怖で揺れ始めた。