「これなら、絵を描く時に
髪が邪魔にならないでしょ?」
真ん丸な瞳がなくなるほどの
満開笑顔を向けられ。
王子様を独り占めの
贅沢なお姫様になった気分に、
させられてしまう。
私は、お姫様っていうより
ボロ雑巾が似合う、召使いって感じなのに。
「りんりん、お願い」
ひゃっ。
私の耳に、天音先輩の息がかかったよぉ。
「明日も、りんりんの髪をいじらせてよ」
「…っ、な……なんでですか?」
「今日よりも
もっともっと可愛いパンダに
変身させてあげたいから」
だ……だから……
耳に甘い声を吹きかけるの、
ダメですってば。
天音先輩に、後ろから抱きしめられてるって、
勘違いしちゃうので。



