棘甘王子に現行犯逮捕されちゃいました ゾルック 三人目




「これなら、絵を描く時に
 髪が邪魔にならないでしょ?」


 真ん丸な瞳がなくなるほどの
 満開笑顔を向けられ。



 王子様を独り占めの
 贅沢なお姫様になった気分に、
 させられてしまう。



 私は、お姫様っていうより

 ボロ雑巾が似合う、召使いって感じなのに。





「りんりん、お願い」


 ひゃっ。

 私の耳に、天音先輩の息がかかったよぉ。



「明日も、りんりんの髪をいじらせてよ」


「…っ、な……なんでですか?」


「今日よりも
 もっともっと可愛いパンダに
 変身させてあげたいから」



 だ……だから……

 耳に甘い声を吹きかけるの、
 ダメですってば。



 天音先輩に、後ろから抱きしめられてるって、
 勘違いしちゃうので。