前にいた天音先輩が、
今度は私の右側に移動したせいで
私の右半身だけが、ゾワゾワ。
緊張で半身マヒ状態。
そのマヒを解いたのは
天音先輩の
オルゴールみたいに優しい声だった。
「僕ね、
りんりんのツインテール、大好きだよ」
いきなり、褒められた?
「ほんのりウエーブがかかってて。
揺れるたび、
猫みたいに飛びつきたくなっちゃうから」
「あっ……ありがとう……ございます……」
髪を褒められただけなのに。
なんで私の心臓、こんなにうるさいの?
静まれ。静まれ。お願いだから!
頭を上下に振って、脳に懇願してみたけれど。
私のお願いは無視。
脈までピョンピョンと、
猫の反復横跳びみたいに
飛び跳ねだす始末。



