棘甘王子に現行犯逮捕されちゃいました ゾルック 三人目





 前にいた天音先輩が、
 今度は私の右側に移動したせいで

 私の右半身だけが、ゾワゾワ。


 緊張で半身マヒ状態。



 そのマヒを解いたのは

 天音先輩の
 オルゴールみたいに優しい声だった。





「僕ね、
 りんりんのツインテール、大好きだよ」


 いきなり、褒められた?


「ほんのりウエーブがかかってて。
 揺れるたび、
 猫みたいに飛びつきたくなっちゃうから」


「あっ……ありがとう……ございます……」



 髪を褒められただけなのに。

 なんで私の心臓、こんなにうるさいの?

 

 静まれ。静まれ。お願いだから!



 頭を上下に振って、脳に懇願してみたけれど。

 私のお願いは無視。


 
 脈までピョンピョンと、
 猫の反復横跳びみたいに
 飛び跳ねだす始末。