「僕の顔を描きたいって、思ってたんでしょ?」
「……っ、バレてました?」
「思ってること、顔に出すぎだからね」
「だからイジリやすいんだけど」と、
付け足した天音先輩。
「その前に、ここに座って」
部屋の真ん中に、椅子を差し出してくれた。
カバンを机に置いて
言われるがまま座ってはみたものの……
何が始まるんだろう??
「りんりんの綺麗な髪、触ってもいい?」
ふぇ?
いきなり何ですか??
もう私のツインテールに
天音先輩の指が、絡んでいるんですけど。
「いいよね?」
王子様級の笑顔を向けられ
頷くことしかできない私。
座る私の真ん前に立つ、天音先輩。
近すぎです!
天音先輩の胸元に
私の頬が触れちゃいそうなくらい、
近づぎですから!
息を吸うだけで
天音先輩のいい匂いが脳に届き。
クラっと倒れそうになる。
わっ!
もう私、ダメかも!
美男子との魅惑の近距離。
胸のドキドキで、心臓が破裂しちゃいそう!



