「そんなにお腹がすいてるなら、
今、お弁当を食べればいいじゃん」
放課後の教室で?
一人ピクニック?
私、小1じゃないよ。高1だよ。
瑠奈ちゃん、ムチャぶりはやめてよ。
「そんなこと、恥ずかしくてムリだよ。
クラスのみんなが残ってるのに~」
「お昼休みの間、デッサンに没頭しすぎて
お弁当を食べ損ねた、鈴が悪いんだからね」
「……っうぅぅ」
「絵の描きすぎで
死んだ画家に、憑りつかれたんじゃないの?」
心配そうに眉を垂らす瑠奈ちゃんに
私は、頭の中で手を合わせる。
『ごめんね、瑠奈ちゃん。
本当は顔面偏差値が高すぎの王子様に
逮捕されちゃったんだ。
でもこのことは、
親友の瑠奈ちゃんにも言えないの』



