棘甘王子に現行犯逮捕されちゃいました ゾルック 三人目




 心臓から送られる血液は、沸騰寸前?



 体中が火照って。

 顏の熱なんて、放出不可で。

 焦げそうなほど、頬が熱い。




 ありがとうも言えず
 恥ずかしくて、うつむく私の隣を

 あっ君は、
 ファンを引き連れて、通り過ぎて行った。




 はぁ~ はぁ~

 心臓の負荷、ヤバ過ぎだよ。



 100メートル、全力ダッシュ。

 走り切れずに、途中でバタリ。そんな感じ。


 気を抜くと、地面に崩れ落ちそう。




 とりあえず落ち着かなきゃと

 コートのポケットから
 アメを取り出そうとした時。


 私の手に、身に覚えのない感触が。



 こんな紙、入れた覚えないのに。

 …………って。



 『天音専用、握手会券』


 そう書いてあるよぉぉぉ。

 しかも、手書きで。