棘甘王子に現行犯逮捕されちゃいました ゾルック 三人目




「綺月君って、
 いつからそんなクサいセリフが
 吐けるようになったの?」


 しゃがみ込んだまま、
 お腹を抱えて笑う僕に。



「友達に飢えて生きてきた天音には、

 泥臭い友情をぶつけるくらいが
 ちょうどいいんだよ」


 綺月君は、照れ隠しで吠えている。





「こんなハズいことを言っちゃう綺月君が、
 心美ちゃんに嫌われないか。
 僕、心配になってきちゃった」


「心美はそんなことで、
 人を嫌いになる奴じゃねぇよ」



 まっ、その通りか。


 心美ちゃんは
 綺月君に、毒はまりだしね。

 



「あ~あ。僕が
 こんなことを思う日がくるなんて」


「何のことだよ?」


「僕も綺月君みたいに、
 誰かを思いっきり可愛がりたいなって、
 思っちゃった」


「可愛がるって……イジメるの間違いだろ?
 トゲトゲ嫉妬魔王、天音の誕生か?」


「綺月君と一緒にしないで!」



 つい、声を張り上げ、反論しちゃったけれど。



 好きな子をイジメる、トゲトゲ嫉妬大魔王かぁ。



 綺月君って
 やっぱり僕のこと、よくわかってる。