棘甘王子に現行犯逮捕されちゃいました ゾルック 三人目




「綺月君、安心して。

 千柳さんの気が済んだら、
 僕はゾルックから抜けるつもりだから」



「俺らと一緒に、
 アイドルをやりたくないわけ?」


「やりたくないとかじゃなくて……」



「天音さ、まだわかんねぇの?」


「……」



「俺の人生には
 天音が、絶対不可欠なんだからな」


 …………えっ?


「天音が幸せじゃないと、
 俺の幸せも完成しねぇんだよ」


 何……それ……



「親友って、そういうもんだろ?」





 自信満々に言い放った綺月君に

 僕は唖然。




 絶句で。

 体中が固まって。

 目だけパチパチ。



 そんな僕の瞳に映ったのは

 時間差で
 恥ずかしさが込み上げた来たのか

 真っ赤な顔を手のひらで隠す
 綺月君の姿。
 



 その姿を見たら。


 ――僕のために、ハズイこと言ってくれた?


 嬉し笑いが、込み上げてきちゃった。