「僕が嫌いなら、ゾルックになんて
誘わなければよかったじゃん!」
「は? 誰が嫌いって言ったよ?」
えっ?
「天音の中に居座ってる
過去を呪うナメクジを、
成仏してやってんのに」
「塩で清められたくらいじゃ、
いじめられ続けたトラウマなんて、
粛清できないからね!」
惨めな感情に襲われて、
身動きが取れなくなった僕。
そんな僕の心を癒すように
綺月君が、お兄さん顔で微笑んだ。
「天音はさ、
ずっとイジメられてきたせいで、
我慢強いんだよな?」
「そんなこと……」
「自分さえ我慢すれば、
うまくいくって思ってる」
「だれも、
僕に関わらない方が良いんだよ」
綺月君も、りんりんも。
僕にとって大事な人だから
自分のせいで、
汚れた未来を歩んでほしくない。



