千柳さんに向かって。
『美術部を、廃部にしないでください』
『将来、美術系の仕事がしたいんです』
自分の想いを、ストレートにぶつけ
必死に懇願しいた。
その子が、りんりんだった。
『ごめんね。5人いないと
部として認めなって、決まりがあるから』
千柳さんの言葉に
りんりんの瞳が、落胆色に染まっていって。
僕は、隠れて見つめることしかできなくて。
『うちの学園、夢を持った生徒が多いから。
5人集めるのは……ムリっぽいです……』
千柳さんに向けた、
りんりんの痛々しい笑顔を見た時に。
『この子のこと、
僕が守ってあげたいな』
暗闇に追いやられ、
ナメクジ人生を歩んできた僕が
柄にもなく
戦隊ヒーローみたいなことを思っちゃった。
今思い返しても、
僕の勘違いって痛すぎでしょ?



