棘甘王子に現行犯逮捕されちゃいました ゾルック 三人目




 千柳さんに向かって。


『美術部を、廃部にしないでください』


『将来、美術系の仕事がしたいんです』



 自分の想いを、ストレートにぶつけ
 必死に懇願しいた。

 その子が、りんりんだった。




『ごめんね。5人いないと
 部として認めなって、決まりがあるから』



 千柳さんの言葉に
 りんりんの瞳が、落胆色に染まっていって。


 僕は、隠れて見つめることしかできなくて。




『うちの学園、夢を持った生徒が多いから。
 5人集めるのは……ムリっぽいです……』



 千柳さんに向けた、
 りんりんの痛々しい笑顔を見た時に。



 『この子のこと、
  僕が守ってあげたいな』



 暗闇に追いやられ、
 ナメクジ人生を歩んできた僕が

 柄にもなく

 戦隊ヒーローみたいなことを思っちゃった。



 今思い返しても、
 僕の勘違いって痛すぎでしょ?