「ま、捻挫ね。
湿布取ってくるから、鈴さん待っててね」
保健室の先生が離れ。
椅子に座ったまま、あっ君を見上げてみた。
あっ君は、長いまつ毛を伏せるように
ぼんやりと、窓の外を眺めている。
かぁぁぁぁぁ///
急に、
恥ずかしさが込み上げてきちゃった。
さっきまで、この王子様に
お姫様抱っこ、されてたんだよね?
あっ君の温もりも。
なぜか早く感じた、あっ君の心臓の鼓動も。
見た目は細いのに、力強い腕も。
かすかに香る
陽だまりみたいな匂いも。
思い出しちゃったよぉぉ///
恥ずかしずぎで、顔があげられない。
ジンジンする足首の痛みが
ドキドキの心臓を、さらに追い立てる。



