「僕の首に、手をまわして」
「降ろしてくださいっ」
「敬語ってことは、地獄行き決定ね」
「おろして……」
「美術室で密会してたこと。
ここでバラしてもいいの?」
りんりんを離したくなくて
卑怯な脅しをしてしまった僕。
今ので、りんりんに嫌われたよね?
そう思うと、悲しくなるのに。
顔を赤らめ。
諦めた様に、僕の首に腕を回すりんりんが、
可愛くてたまらない。
あ~あ。
魔法が使えたらいいのに。
りんりんをお姫様抱っこしたまま
誰にも邪魔されないところへ、瞬間移動。
そんなことしたら、僕は
りんりんを離したくなくて
ずーっと抱きしめちゃいそうだな。



