棘甘王子に現行犯逮捕されちゃいました ゾルック 三人目




「あっ君と綺月先輩が、
 フライパンにポップコーンを忍ばせて……」


「あのさ、りんりん……」



「ゾルルが火を噴いた瞬間、パンパン弾けまくって。
 ゾルルがビビっちゃうとか?」



 僕の声、聞こえてないの?




「怒ったゾルルが火を噴いて。
 あっ君と綺月先輩の髪が、チリチリ。
 焦げ臭さ追加で。アハハ~」


「りんりん、聞いて!」


「あ、ごめん。
 ゾルルを考え始めたら、
 止まらなくなっちゃって……」


「もうゾルルのことはいいよ」



 太陽みたいに笑ってたのに。

 いきなり、曇り顔になったりんりん。



「私のアイディア、ボツにしてくれていいからね」


 僕が言いたいのは、そんなことじゃなくて。


 悲しい顔を、させたかったわけでもなくて。




「精神安定剤代わりに……

 りんりんのこと……

 抱きしめてもいい?」




「……っ、え?」