棘甘王子に現行犯逮捕されちゃいました ゾルック 三人目




「この前より、
 ボリューミーな耳になったでしょ?」



 さっきまで、
 テレ顔をしていたとは思えないほど
 あっ君の笑顔がキラキラで。

 ほっと安心して……


「可愛い~」


 鏡に映る自分を見つめて、微笑んでみたけれど。



「可愛いって自分のこと?」


 私を見下ろすあっ君の瞳は、
 呆れ色に光っている。




 
「自分のことじゃないよ。
 このツインのお団子がモフモフで……」

 
「これをつけたら、もっと可愛くなるよ」


 あっ君は私の前髪を流すように、
 バレッタをとめてくれて。


「ほら、僕の言った通りでしょ?」


 鏡越しに、私に微笑んでくれて。



 ズキュン。


 私の心臓が、あっ君の魅惑の矢で
 射抜かれてしまった。




 う……
 
 特別感満載のキラキラ笑顔

 本当にやめてよぉ。



 私の心臓、
 バタリと倒れて、活動停止しちゃうから。