「開いた!」


ようやくドアが開き、寸前のところで廊下へ飛び出した。


さっきまで普通だったのに、あんんあに急に変化するなんて……。


あたしは走りながら皐月ちゃんの灰色の目を思い出した。


あたしもいつかあんな風になるのかな。


その時は、一番近くにいる純也のことを襲ってしまうのかもしれない。


そう考えて、前を走る純也を見つめたのだった。