殺人感染

それから10体の殺人鬼たちが教室の中に入ってきたが、彼らもまた同じだった。


ロッカーの中を探すという行為はできないみたいだ。


物音がした教室に無理やり入ることはできても、物音が聞こえてこなければそこまでしない。


それがわかれば大きな進歩だった。


「警察の人は動いてるんだよね?」


誰もいなくなったのを確認して、あたしは純也にそう聞いた。


「当然だろ。理恵のときにすでに学校に来ていたし、応援を呼んでると思う」


「それじゃ、この騒動もすぐにおさまるよね?」


その問いに関しては純也は無言だった。


さっきから学校内で警察官の姿を見かけていない。


2階や3階にいるのかもしれないけれど、発砲音なども聞こえてこない。


どうなっているのか全然わからない状態だった。


「この町の高校って、ここだけじゃないよな」


質問とは違う返事が返ってきて、あたしは瞬きをした。


「もし、他の高校でも同じことが起きてたらどうなる?」


「え?」


不安が胸に膨らんでいく。


「これは16歳が殺人鬼に操られる現象だ。この町に16歳は何人いる?」


そんなこと考えたこともなかった。