殺人感染

死んでいる生徒の中には知っている子も沢山いて、みんな逃げている途中で襲われたり、殺人鬼に感染してしまったのだということがわかった。


「これ全部アザを切り取るなんて無理だな」


純也が呟く。


アザを切り取ることは不可能。


それならもう、あたしたちには逃げる以外に道は残されていないことになる。


あたしは勇気を出して足を進めた。


歩くたびに死体を踏みつけてしまう。


体のバランスを崩して、死体の山に突っ込んでしまいそうにもなる。


校門にたどり着くまでにかなりの時間がかかりそうだった。


それでも一歩一歩進んでいく。


みんなの未来のためにも……。


それなのに、純也に支えられて歩いていた雪がその場に崩れ落ちたのだ。


「雪!?」


香がすぐに駆け寄っていく。


あたしもその後を追いかけた。


明かりで照らされた雪の顔は今までにないほど青ざめている。


「出血は?」


「まだ止まってないんだ」


純也の答えにあたしは自分の上着を脱いで雪の耳に押し当てた。