「だって、一樹があたしと目をあわせてくれないから!」


樹里が叫ぶと今度は一樹がたじろいだ。


そこですぐに視線を合わせれば樹里だって安心できたかもしれない。


だけど、アプリで規制されている一樹はそれができなかった。


「もう二度と妙なことしてんじゃねぇぞ!!」


一樹はごまかすように怒鳴りつけて、大またに教室を出て行ったのだった。