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B組の教室へ戻ると同時に樹里が大またで近づいてきた。


その威圧感から思わず足を止めてしまう。


「余計なことを言わなかっただろうな」


聞きながらあたしの腕を痛いほどに掴む。


あたしは顔をしかめて「なにも話してない」と、答える。


それでも樹里は腕を離してくれない。


それ所か、更に強く掴まれて指が肉に食い込んでくる。


「本当だろうな」


「ほ、本当だよ」


近くにいる重行がもっとも怖がっているようで、その顔は青ざめていた。


このメンバーの中が最下位で、更に小さなイジメを率先して行っているのが原因に見えた。


「絶対に、誰にもバラすなよ」


樹里は脅すように一言言うと、ようやくあたしの腕を離してくれたのだった。