「恭介!! 待って!!」
叫んだ。恭介に誤解されたと思った。そんなのイヤだ。
私は恭介を追いかけようとしたけど、優斗くんに手を掴まれて動けなかった。
「詩織は恭介を知ってるの? アイツのこと、好きなのか?」
「優斗くん、ごめん。恭介を追いかけなきゃ。行かせて」
優斗くんはゆっくりと手を放してくれた。
「アイツ、いいやつだから。今度こそ素直になれよ」
私はハッとした。
優斗くんは私が素直になれていなかったことを知っていた。
付き合っている時、私が我慢していたことを、知っていた。
私が我慢していたんじゃない。
優斗くんに我慢をさせていたのは、私。



