「俺さ、詩織と別れてからずっと考えてた。何がいけなかったのか。どうして詩織は俺から離れたのか」
「うん」
私は頷くだけで、優斗くんの言葉の続きを聞いた。
「あの時は本当にごめん。詩織の気持ちも確かめないで、俺の気持ちばかり押し付けてた。俺、考えが幼かった」
私は首を横に振った。
「ううん、私の方こそ優斗くんの気持ちにきちんと応えられてなかった。優斗くんを好きになろうとしたの。でも努力して好きになるって違うと思って」
それを聞いた優斗くんは、
「ははっ、詩織、正直すぎだよ。人を好きになるって、努力じゃどうにもならないだろ。考える前に体が動くんだよ。お前の方が子供だな」
「うん。私の方こそ、ごめんなさい」
優斗くんは私の方へ手を差し出して、握手を求めてきた。



