ベッドに二人で潜り込み、私の左側にいる恭介の右肩に私の頭を当てて、恭介が眠りに落ちるまで静かに話をした。

私の左手と恭介の右手は布団の中で恋人繋ぎをしたままで。


「詩織、本当にいつもありがとう。俺、詩織には感謝してもしきれない。俺をここまで成長させてくれたのは詩織だから」


「やだな、恭介は出会った時から私よりもしっかりしていたよ。私の方がいつも恭介に支えてもらっていたの」


私は恭介の顔を見るために頭の位置を上げようと動いたんだけど、


「詩織。動かないで、そのままで聞いて欲しい」

「う、ん・・・」

「俺さ、K大には合格するよ。その先、俺が北海道に行ったらさ、そんなに会えないだろ。会えても盆と正月くらいだよな」

「うん、きっとそうなっちゃうんだろうね」

「それで、俺が2年生になったら1年間日本へは帰れない」

「うん」