恭介が帰ってからお母さんが部屋に入ってきて、恭介の話になって。

さっきは恭介がいたからお母さんとはあまり話さなかったけど、私たち親子は仲が良くて隠し事なく何でも話せるの。

「恭介くんって、イケメンねぇ。お母さん好きだわ、あの子」

「でしょ? 恭介ってモテるんだよ。どうして私と付き合ってくれてるか不思議なの」

「あら、詩織自信がないの? 大丈夫よ、詩織だって私に似てとっても可愛いわよ」

「お母さんに似てるって言われてもなぁ」

「あら、酷い子ね。でもね、恭介くん、言ってたわよ。詩織のこと、とても大切に思っているんだって。親に隠し事するようなお付き合いはしたくないから、って」

「恭介、そんなこと一言も言ってなかったよ。聞いてるこっちが恥ずかしくなる」

「詩織も大事にしなきゃね」

「うん、そうだね」