「し、おり?」 この声は? 優斗くん? そっと顔を上げて、優斗くんか確かめたら、やっぱりぶつかった相手は優斗くんで。 驚いた顔をしている。 「優斗、くん」 優斗くんは私の顔を見るなり私の手を引いて人気のないところまで連れてきた。 「どうしたの? 詩織」 「な、んでもない」 「何でもないわけ、ないでしょ。酷い顔してるよ」 私は何も答えることができず、ただ泣いているだけだった。 もうすぐお昼休みが終わる時間。こんなんじゃ教室に戻れない。