「詩織は優斗先輩から妬かれるのがイヤだったんだ。じゃさ、俺が詩織にヤキモチ妬いてるって言ったら、やっぱりイヤ? たとえばさ、今日の救護室でのことを俺が妬いたって言ったら、どう感じるの?」
「そ、れは。もし恭介が妬いてくれたんだったら、嬉しいかも」
「俺も同じ。さっきの詩織がモヤモヤしたっての聞いて、すっげー嬉しい」
「イヤじゃないの? 私、すぐヤキモチ妬くかもよ。それでも恭介は大丈夫なの?」
「俺は詩織のこと好きだから、妬いてくれると嬉しいよ」
「なんで、だろ」
「詩織は気づいていないみたいだけど、もし相手に妬かれたとき、相手のことが好きだったら嬉しいと感じるし、相手のことが重荷だったら、それはうっとおしいんじゃないかな。逆もそう。相手が好きだったら妬くし、好きじゃない相手には何の感情も湧かない」
「恭介、すごい!! 哲学者みたい!」
「まぁ、それほどでも」
二人で笑い合った。
恭介にヤキモチ妬いてもいいんだ。



