影野くん、ちょっとイラついてる…?



って、そりゃそう…か。



私のことを好きでいてくれているのに、結弦のところに行けと言っている。



そのことがどれだけ難しいのか、私には計り知れない。



でも、そう言ってくれているのなら、私は…。



「…わかった。ありがとう、影野くん」



「いいよ。今日のデートに免じて許してあげる」



影野くんには感謝してもしきれないな…。



「じゃあ…私、行くね」



「ん、行ってらっしゃい。もし可哀想な結果になっても、俺が慰めてあげるから安心してね」



「………」