終わりの先を知る人へ

ピピピピッ ピピピピッ

目覚ましの音が鳴る。

「もうこの夢はうんざりだ。」
僕はそう思いながら重い足取りでリビングへと向かった。

「あら、おはよう誠二。」
お母さんがフライパンを片手に卵焼きを焼いている。

今日から高校生になるんだ。
時が経つのはとても早い。そう思いながら
朝ごはんを食べてこれほどかと言うほど
制服姿の僕の写真を撮ってくる母を避けて学校へ向かった。

桜の木が並ぶ。学校までの道が桜のカーペットで続いていた。この桜が僕の入学を祝福してくれているのだろうか。

そう思いながら進んでいった。